このところ、テレビではロンドンオリンピックの話題がたくさん流れてきす。よくオリンピックは平和の祭典といわれます。私達の何気ない毎日の中にも、実は平和でなければできない事がたくさんあります。私達の国は67年もの間、幸いにも戦争のない状態を続けることができています。食べたいものを食べられ、高校にも通う事ができていることを、当たり前に感じてしまいます。
その平和な生活を奪ってしまう戦争はなぜ起こり、今も世界から無くならないのでしょうか。そしてなぜ日本も第2次世界大戦において、本当にたくさんの人たちが兵士として戦場で、または市民として空襲や原爆投下で、その尊い命を失わなければならなかったのでしょうか。
私達は、「戦争というものはしてはならないものだ」とはっきり分かっています。しかし、様々な戦争が「正義」の名のもとに、国や民族を守るために行われてきました。そこでいう「正義」とは、今の私達が思う「正義」と言葉は同じでも、中身のことなるものだと思います。
世の中が戦争に傾けば、おかしいと感じたことでも口にできない環境におかれていきます。かつての日本でも、身の危険をかえりみず勇気をもって戦争反対を唱えた人たちがいたと聞いています。
平和な世の中は努力無しには実現しません。私達は、世の中で起こっていることに目を向け、例えばそれが「道徳にかなっているのか」、「正しい筋道にあるのか」を、自分の頭でしっかり考えることが必要だと思います。そのためには歴史などをよく学び、知識を身に付け、自分なりの考えを持たなければいけません。そのことが、主義・主張の違う人たちが互いに認め合い、受け入れることのできる世の中を実現することにつながっていくと考えます。
長崎に原爆が投下されてから67回目となる8月9日にあたり、改めて平和の大切さに思いを寄せ、戦争や差別が無い世の中を実現するために、私達ができることを考えていきましょう。
私達はここに、平和の大切さを忘れることなく、世の中で起こっていることに関心を持ち、何が正しいかを自分の頭で考え、戦争や差別が無い世の中を実現するために、できることから行動していくことを誓います。
平成24年8月9日 島原高校生徒会一同